decobisu記

適当な日々のやっていき

伝統インフラ

サーバーやネットワーク機器などの物理的なものに電源を入れる事を「火入れ」と呼ぶ文化がある。火入れを辞書で見ると以下のように記載されている。

火力発電所・溶鉱炉などが完成し、初めて点火して操業を開始すること。

なるほど、サーバ機器は電源を入れた後は中々落とすということはしないもの。システムを稼働させて操業開始という点は同じだ。
 
またCPUの事を石、ディスクを玉と呼ぶ。これは適当に調べるとCPUは半導体が使われていたから、ディスクはいくつも弾丸のようにいれるから、とかの理由が出て来たがどういう謂れからそうなったのだろか。
さらにサーバ筐体の事は箱などと言う。またディスクは枚数で数えたりもするらしい。
 
 
サーバーエンジニアは箱を組み立て、石を置き、玉を込め、火を入れるのだ。
そんな風に書くとよく批判の対象とされる「人の手の暖かみのある運用」も伝統工芸的な存在感を示す。デプロイは職人による繊細な技が栄える瞬間である。
 
 
しかし人間には限界があるので、さっさと自動化させてしまいたい。式年遷宮アーキテクチャというのがあるが、遷宮だからってハードまで何十年も前と同じものを使っていてはつらい。伝統は人に優しくない。そんなこと考えながら運用を楽にする方法を考えている。