decobisu記

適当な日々のやっていき

祖母が亡くなった話

GW明けの週末に祖母が亡くなった。
享年93歳の大正生まれ。


実家からの連絡を受けて新幹線で京都へ戻った。祖母には一年以上会ってなかったし、それほど悲しいという事はなかったのだけど、やっぱ寂しいものだ。


帰ったらもう家に帰ってきてて、親戚、近所の人が結構来ていた。葬儀の段取りやら施設の予約、助っ人から役割決めまでかなり細かく打ち合わせしていた。葬儀場が予約一杯という事でお寺を使うことに。
うちは一応仏教系なんだけど、何宗なのか詳しく聞いてなかったので何をどうするかとかは全部周りの人任せで、お茶汲みから荷運びなど雑用で動いていた。
納棺師の方にきてもらって、湯灌してもらった。おくりびとやエンバーマーなどで知ってはいたが、実際に見るのは初めてだった。
ほんとにきれいになるんですよ。あれ。


棺を運んだらお寺で準備。お通夜、そして次の日は葬式とスケジュールが詰まっている。
親戚十数人と町内会の人に手伝ってもらって会場設営から家の留守番までしてもらう。使うものや段取りには全部謂れがあって、亡くなった人の成仏や不吉なものを扱わないように設定されている。
意味とかよく分からないけどやっとけば安心できるという事に、宗教のすごさを感じた。何より昔から培われた価値観や親からの教えがそういった文化を伝え続けている。


葬式では御詠歌をあげた。
ご詠歌 - Wikipedia
うちの場合は西国三十三所御詠歌で、一番からみんなで歌っていく。子供の頃から盆の時期になると聞かされてきたもので、リズムや音程が耳に染み付いてしまっているので歌がのってる本があればすぐ歌える。

葬式のあとは火葬場へいって最終的に納骨して終わり。
あとは四十九日まで七日ごとに逮夜というお経とご詠歌を揚げるという流れ。
葬儀の習慣やしきたりは地域の文化や宗教でかなり違うんだろうなーと思った。


昔、リビングで深夜アニメをぼけーっと見てた時、急に電気を消されて背後を見たら婆さんが電気消してて「はよぉ寝えや」と言われて鳥肌がたった。それ以来、祖母は無音歩行術を身につけた元特殊工作員で「音無(サイレント)」の異名をもつ人になってた。素手でスズメバチをたたき落とし、クワで野ネズミをまっぷたつにしたという逸話もある。良い祖母でした。